フォークの先、希望の後

フォークの先、希望の後 THANATOS (講談社ノベルス)

フォークの先、希望の後 THANATOS (講談社ノベルス)

タナトスきゅん、シリーズ。
小説の中とはいえ、鬱のような症状について(対処について)詳しいな〜と。

「自分で手首切るのが正しいわけないじゃん、手首切って何かが解決するんなら医者も弁護士も警察もいらねーよ。しかも柚さんは、他人に見せびらかしたりもしてなかったんだから同情を引くためですらない。―それでもやっちゃうんだから、もうどうしようもないんだよ。鬱って心の風邪とかいうけど、実際は脳内のセロトニンが不足して起きるんだ。説教じゃ治らない、説教じゃセロトニンは分泌されない。脳内物質分泌させるなら、焼き肉でも食った方がまだマシ。治そうと思ったら精神安定剤を使ってうつ症状を和らげながら、プロのカウンセリングですこしずつ、やらなくても済むように導いていくんだ。絶対叱っちゃダメ。頑張れしっかりしろは禁止、もう頑張ってしっかりしてるつもりなの。張り切ってもムダなの。カナさん、ご飯食べるとか着替えるとか毎日当たり前にやってるでしょ。それがある日突然できなくなるの。考えたことある?」

100冊読書(22冊/50冊)