うつ病−まだ語られていない真実

うつ病―まだ語られていない真実 (ちくま新書)

うつ病―まだ語られていない真実 (ちくま新書)

うつ病は「心のかぜ」と言われたりもするけれど、そんなに手軽な病気ではなくて、死に至ることもある。死は、その人の死だけではなく周囲の人をも巻き込むことがある、自殺、心中という手段で。

おわりに、より抜粋。

うつ病に罹患することは、かぜなどというありふれた出来事ではなく、人生の重大事なのである。

何か行動を起こす前から人生のルートが定められてしまい、大きな成功が得られるチャンスは非常に少ないにもかかわらず、周囲の「空気」との違いを強調する個人には過剰なまでのバッシングをする、それが日本の現状である。こうした「悪い」空気、「悪人情」の社会においては、うつ病が多発し、いつまでも自殺者が減少しないのはむしろ当然であるかもしれない。

http://book100.g.hatena.ne.jp/ (12冊/20冊)